2015年に帝京大学とUHA味覚糖との共同事業として開発されたDOMAC。当初から、研究に扱う抗菌活性のマーカーにはカンジダ菌の菌糸発育阻止を掲げ、立証されてきました。
そして2020年、DOMACが呼吸器ウイルス感染に対し予防的に働くという新たな知見が発表されたのです。その働きは、次の３つの作用点に分けて考えることが出来ます。

インフルエンザの予防には、
口腔衛生の維持が効果的！

冬になると話題になるインフルエンザウイルス。とくに重症化しやすい高齢者において、予防に最も効果的なのは口腔衛生を維持することです。
以下のグラフで示すように、80歳前後の高齢者およそ100名を対象におこなった調査があります。この調査で、専門的な口腔ケアを週１回おこなった群とおこなわなかった群に分けて比べた結果、インフルエンザの発症リスクは10倍も差があることが分かったのです。

インフルエンザウイルス発症に
対して、DOMACが病態の悪化を
抑える可能性

DOMAC成分のオリゴノール、シトラール、シンナムアルデヒドは、それぞれ単独でもインフルエンザウイルスの増殖を抑えることが報告されています。
このうちシトラールは、抗ウイルス薬のオセルタミビルと併用すると薬の抗ウイルス効果が強まるという報告も。また、低濃度で好中球の活性化を抑えることも分かっています。
インフルエンザウイルス感染時には好中球が過度に活性化して炎症をまねくことが知られており、DOMACはこれらの病態に対し、悪化を抑えることにも期待できそうです。

DOMACの間接的なウイルス
初期感染を阻止する可能性

上気道における初期感染対策には、ウイルスの付着を阻止する唾液の存在も欠かせません。これがドライマウス等で不足すると、線毛運動※が弱まってウイルスを含む異物を流しにくくなります。加えて唾液は、免疫物質のIgAなど呼吸器感染とたたかう物質も含むため、分泌量を維持することが大切です。
最近、東京歯科大学　上田貴之教授による研究で、DOMAC配合キャンディを摂取すると、唾液中のIgA分泌濃度を短期的に高められることが分かりました。これは、ふつうのキャンディよりも高い分泌促進効果だといいます。
DOMACは繊毛運動を盛んにする精油成分アクアを含むことにより、ウイルス初期感染を間接的に阻止できる可能性があると言えるでしょう。